通常なら、この年度末の時期は日本語教師の求人が大爆発する時期です。
一年で一番盛り上がる時期だと思います。
年間、何回入学できるかは学校によって異なりますが、4月入学ができない学校はないといっても過言ではありません。
ただ、残念ながら、新型コロナの影響で来日状況が全くよくありません。
緊急事態前言の発出以降、入国に関しても止まったままです。
しかし!!!
それでも、求人サイトに日本語教師の求人を出している学校はあります。
新しい学校に移りたい人や、養成講座を修了して「これから!」とスタートラインに立った人にとってはチャレンジしたいですよね。
今回は、そんな求人に応募する際に気を付けたほうがいいことをまとめました。
求人情報をしっかり読む
これ、当たり前すぎるので書くまでもないのですが…
「ちゃんと」読めていない人からの応募が…あるんですよね。
うっかりなのか、意味を取り違えたのか、もちろんわかりませんが。
所在地、給料に含まれる業務、給料がコマ給か時給か、学校のコメント…
「待機があるかないか」
「オンライン授業を担当するかどうか」
今は、学生が入国できないので、学生が入国できるまでは「待機」を余儀なくされる場合があります。
ちなみに、この待期期間に給料が発生する可能性はほとんどないので、そのつもりで考えましょう。
もちろん、面接時に「待機の想定期間」「待機中にほかの学校で勤務してもいいか(兼務ができない学校の場合)」「待機後の採用キャンセルはあり得るのか」「待機期間の給料の有無」「待機期間中に研修など、学校に行くことはあるのか」あたりは、聞くべきです!!!
お金のことや、ほかの学校の影をちらつかせる感じとか…苦手な人もいますよね。
気持ちがわからないわけではありませんが、採用されてから確認しても変更できることではありません。
お互いのために勇気を出して確認しておきましょう!
また、オンライン授業の有無も確認しておきましょう。
「私、オンラインは得意なんで大丈夫でーす!」という人もです。
学校によって使っているオンラインツールが違います。
そのオンラインはすでに国内にいる学生対象なのか、各々自国にいる人を対象にするのか、学生の通信環境はどんな感じなのか、出席確認の方法はどうするのか、担当教員に機材の貸し出しや手当はあるのか…
さらに突き詰めると、録音した場合の利用や、保存に関してなど。
あまり気にしなかったり、学校側の立場のほうが強く感じている人もいますが、授業の作成物などをほかでも学校が自由に使える、という契約になっている場合もありますので、どこまで許容するのか考えたほうがいいですよ!
仮に自分が去った後でも使えるような契約になっていると、学校は使ってもいいことになってしまうので。
もちろん、「読んだし、分かった!」という場合もありますよね。
「求人に○○と書いてありましたが、**という理解で正しいでしょうか。」と理解の一致は確認しておきましょう。
学校からのメッセージ欄
よくあるんですがね、「熱意のある人待っています!」のタイプの精神論を書くパターン。
全部が悪いとは言い切れませんが、精神論でどうにかしようというのはヤバめの学校にもよくある話です。
当たればラッキー、外れた時の外れ度はつらいかも…
「非常勤の先生の負担は軽い」と、基本的に授業のみを~と書いてあるところは、個人の働き方の希望にもよりますが、学生とできるだけかかわりたい人には物足りなく感じるかもしれません。
「一緒に」と書いてあると、学生の情報共有があったり、出勤曜日にかぶっている行事には関わったりすることもありますが、授業のみということはその文字の通りなんです。
また、専任が「私の学生であって、非常勤は授業だけしてくれたらかかわらなくていい」みたいな態度をとることもあります。
それは学校のスタイルなので、一概に悪いことではないのですが、非常勤でも残業したり、学生の情報共有を盛んにしたり、そもそも雇用形態なんて一切関係ないのだから平等に!などが希望の人は確認して、自分のスタイルに合うのか検討してみてください。
常勤と非常勤での上下関係がある学校の場合、非常勤の扱いが雑な場合もあります…
私事ですが、過去に勤務した学校の中には非常勤は卒業式に参加できない(コロナ関係なく)という学校もありました。
さすがにびっくりしましたが…
求人を出す頻度が多い
これは有名な話ですが、しょっちゅう求人を出しているということは、よく人が入れ替わっているということです。
定着しない理由があるはずです。
もちろん、合う合わないはどこにいっても発生するので、合わない人ばっかりだったと思えばそれまでですが、私は心配です。
特に1年未満で複数回の求人が出ている場合は要注意です。
学校ごとに違うとは言うものの、契約は半年や1年で区切っている学校が多いです。
双方の納得で契約更新となるわけですが、1年未満だと契約満了を待たずして辞めているということが考えられます。
このご時世ですよ?
辞めた後に簡単に仕事が見つかるとは限らないのに簡単にホイホイ辞めるのはためらう人もいます。
それでもここではやっていけないと思って辞めるわけです。
もちろん、体を壊すまで我慢する必要はないので、こんなご時世だからって我慢する理由にはなりませんけどね。
中には家庭の事情があったり、必死に働かなくても大丈夫という人もいますし。
個人的には生計を立てる必要があるので、以前みたいに簡単に新しい場所に変えにくくなりました。
ストレスレベルと仕事をなくす可能性を天秤にかけると、「いやだけど、まあ…まだ大丈夫か」と思ったからです。
周りに相談する
可能であれば、周りの人に相談してみるといいと思います。
現職の日本語教師であれば、非常勤の日本語教師に聞いてみると、情報がたくさん出てきたりします。
非常勤の先生は現在進行形で掛け持ちをしていたり、過去にいくつかの学校を勤務した経験がある先生が多いからです。
常勤の先生には少々話しにくくても、非常勤の先生は勤務する学校を変えることにそんなにネガティブではない人が多いので話しやすいと思いますよ。
養成講座受講中であれば、先生や学校の就職サポートの人に相談してみてはいかがでしょうか。
漠然と聞くと「巡りあわせだしね~」とはっきりとした返事は得にくいかもしれませんが、「○○と書いてありますが、授業後にどのくらいの業務量をイメージしたらいいですか」など、具体的に聞いているといいでしょう。
ほかにも最近はTwitterや教師サークルのようなグループも盛んに活動しています。
そのようなグループに参加してみるというのもいいでしょう。
ちなみに、日本語教師はコネもあります。
私は直接コネで紹介してもらったということは海外で教える時くらいでしたが、日本での面接の際も共通の知人の名前は本人の了承を得たうえで話しています。
それが功を奏したのか、一切関係ないのかはわかりませんが、ありがたいことに採用していただいています。
また、養成講座を開講している学校は、日本語学校も運営していることが多いです。
よほど嫌な学生ではなければ、そちらの日本語学校での採用が決まることも多くあります。
養成講座を受講している人を採用する前提で、一般の求人情報に出ていないということもありますので、気になる人は聞いてみてください。
チャンスがあるかもしれません!
まとめ
当たり前ですが、こんな時だから出ている求人に飛びつくのは危険だということはありません。
ただ、注意したいのは、求人の数に対して仕事を探している日本語教師の数が多いということです。
そして、そうなると経験者が優遇されたり、採用が決まらないことで焦って「ヤバそう…」と思っている求人に応募してしまったりする可能性があるということです。
「こんなご時世でも絶対に仕事を得る!」と強い意志を持て頑張ってください。
私も新しい学校に行きたいところですが…
今回は見送ろうと思っています(‘Д’)