最近、やっと日本語教師という仕事の知名度が上がってきたような気がします。
でも、聞かれることはあまり変わっていませんよね?
私だけかしら…
よくある質問の中の一つ「日本語教師になるには教員免許が必要なのか」について書いていきます。

教員免許とは

今回触れたい「教員免許」は小学校、中学校、高校で教えている先生たちの「教員免許」を指しています。
私たちが学校に通っていた時の先生たちですね。
もちろんですが、この教員免許に関しては基本的に大学で取得します。
これがないと文部科学省に所属している「学校」では教えることができません。

日本語学校に勤務する場合の資格は教員免許なのか
こたえは「いいえ」
日本語学校で先生をしている日本語教師は「教員免許」を取得して教えているわけではありません。
とはいえ、「日本語がわかる人だれでもカモン!」というわけではありません。

  • 大学で主専攻か副専攻で日本語教育に関して履修する
  • 文化庁認定の420時間日本語教師養成講座を修了する
  • 日本語教育能力検定試験に合格する
    ※420時間養成講座修了の場合は、基本的に四年制大学の卒業が併せて求められます。(その際は専攻は問わない)

上記のいずれかを満たしていれば、日本語学校で教えることはできます。
つまり、教員免許は全くの別物で、一般的に教員免許と呼ばれるものは必要ではありません。

日本語教師である限り、教員免許は不要なのか

こたえは「いいえ」
は、なんで?となりますよね。
私は日本語教師になってから知ったので教員免許は持っていないのですが、取っておきたかったと今では思っています。
今から取るか迷うくらい…
なぜかというと、勤務する学校によっては「初等教育免許」「中等教育免許」が求められるからです。
最近見た求人だと、インターナショナルスクールの求人や、学校内の日本語学級の求人は「教員免許があり、日本語教師の資格を持つ人」と書いてあるものも目にします。
私は子供に対する日本語教育にも興味があるので、チャンスがあれば挑戦したいと思っていますが、教員免許がないので、この手の求人が出ても手をこまねいているだけ…
つまり、どこで働きたいと思うのかによって、教員免許は生きてくるので特に子供関係のほうに進みたいと思っている人は取れるのであれば取っておいたほうがいいと思います。
ちなみに、欧米系の国で子供向けの日本語教師を募集している学校でも教員免許という文字をよく見る気がします。

日本語教師ではありませんが、海外で働く先生になりたい場合、海外にある日本人学校も選択肢に入るかと思いますが、この時は教員免許が必須です。
非ネイティブに教える日本語教師と違って、海外に住んでいる日本人に科目を教える先生なので、日本の教育免許が必要です。
そして、保育園などのチャイルドケアの場合は、幼稚園教諭や保育士の資格が求められます。
方向性が決まっていたり、決まっていなくても興味関心がある分野に関して資格がある場合は取っておいたほうがいいでしょう。
後々、使わないということもあるかもしれませんが、その資格が足を引っ張るということはまずないでしょう。
資格は荷物になって重い…ということもまずないので、チャンスがあるのであればそのときに行動しておくのが吉です!

もちろん、その気になれば大学に入りなおすことだってできるし、通信などで働きながら取得する人もいます。
なんでもやってできないことはありませんが、大変ですよね?
できるうちにできることをするのが、なんだかんだ一番いいです。
いい求人を見つけたとき飛びつけますし(*’ω’*)

ほかに必要な学歴とは

「大学院」の修了が必要になる場合があります。
基本的に大学で教えたいと思ったら、修士以上の学歴が必要になります。
最近は経験だけでカバーできるものではないので、将来的に大学で日本語を教えたいと考えている人は必須だと考えて、ライフプランに合わせて(でも、できるだけ早めに)進学しておいたほうがいいでしょう。
大学院の進学は大学就職だけではなく、国際交流基金での派遣を希望するときにも幅が広がります。
「とれたらいいよね」というだけではなく、大学院が必須の場面もありますので、いくつかの可能性を考慮して検討できるといいですね。

まとめ

日本語教師を目指すことを決めたら、一緒に方向性も考えてみるといいと思います。
自分はだれを対象に教えたいのか。
日本で教えるなら、留学生、実習生、ビジネスパーソン、生活者、こどもなど…
海外で教えるなら、趣味の習い事学習者、大学などの科目としての学習者、日本人の子息(継承語)など…
海外で教えたい場合は、国にも目星をつけられるといいですね。
国や機関によってビザが異なることもありますし、ビザが異なると申請条件が違うこともあるので、同じ「日本語教師」といっても、全部が同じということではありません。

新型コロナの影響で、ひそかに苦しんでいる業界の一つですが、大好きな仕事なのでこれから目指す人には少しでも安心して進んでいってほしいなと思います☆