最近は緊急事態宣言の影響で軒並み学校は休校なのですが・・・(都内勤務なもので)
本当だったら、来日直後から慣れない日本語にもまれて、GWでちょっと休憩・・・というタイミング。
最近の日本語学校のカリキュラムは日本文化体験みたいな時間が減ったなーと感じています。
これはコロナに関係なく、自分が学生で実習に入っていた時は、そんなにしっかりとやりこまないにしても、祝日はどんな休みなのか、どうして鯉のぼりを飾るのか・・・と簡単に紹介していた気がするのですが。
個人的には残念だなと感じていて・・・
授業の進度に影響がない限りは自分の授業担当時間内に軽く入れたり、スモールトークのネタにして使っています。
祝日関係は「私の国では〇月〇日!」、「私の国はそんな休みはない!」など、ほどよく話を振り、返してもらうことができます。
5月3日 憲法記念日
「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」ことを趣旨とする。らしいですね。
このまま留学生に話しても、「何のこっちゃ」ですが、要は「日本国憲法を作って、使うことにしましたよ」みたいな感じですね。
この日本国憲法とは1947年に施行されたもの。
ごくごくごくまれに、歴史に詳しい学生が過去の大日本帝国憲法の話を持ち出してくるのですが・・・
これは別物ですからね。
そして、この祝日は・・・何かするってものでもないんですよね笑
特別に食べるものも、飾るものも、特にありません。
お休みラッキー☆
5月4日 みどりの日
これ、年代によっては「え、みどりの日って4月29日じゃなかった?」となりません?
というのも、1989年~2006年は4月29日がみどりの日だったんですね。
昭和天皇の誕生日が4月29日で、昭和の間は「天皇誕生日」と呼ばれて祝日だったのが、平成に変わって「天皇誕生日」の祝日も変わったので、昭和天皇の誕生日だったこの日は「みどりの日」として残されたわけです。
現在は4月29日は「昭和の日」となりまして、5月4日が「みどりの日」になりました。
「自然としたしむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」ことが現在の趣旨となっています。
正直、何をするわけでもない祝日セカンドって感じですが・・・
せっかくなので、「自然と共に!」という感じで、野山で遊んだり、花を見に行ったり・・・という自然にふれあう日としてもいいのかも。
私はきれいな花でも生けようか、と思っています。はい、思っているだけになっています・・・(^^;)
5月5日 こどもの日
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが趣旨!
え、知っていましたか?「母に感謝する」ですよ。
父は??という疑問にもつながりますが、何か日本っぽいなと思ったりもします。
ずいぶん昔の男尊女卑の背景があるのかな?とか、勝手に想像しちゃいます。
あくまでも勝手にです。
そして、同日は「端午の節句」としても知られていますよね。
むしろ、こどもの日=端午の節句だと思っていませんか?
もはや同じとしてもいいかとも思いますが、端午の節句が5月5日になったのは漢代以降らしくて、古代中国までさかのぼるんですね。
こいのぼり
鯉が黄河の滝をのぼるという故事にちなんで男子の立身出世を願った縁起物ですね。
鯉は上から、お父さん・お母さん・こどもですね。
子供の鯉のぼりは家の男児の数という習慣もあるそうです。
大家族は大変ですね!!!でも、きっと壮観でしょう♪
菖蒲
植物のアレですね。
正直、私はお店で並んでいるのしか見たことがありません。
邪気を払うために使われているもので、軒先のつるしたり、お風呂に入れて菖蒲湯にしたり。
我が家では軒先につるす→お風呂に入れる、とお下がり方式で両方していました。
あと、菖蒲打ちもしたし、菖蒲のはちまきもしたな~
枕の下に菖蒲を置く、菖蒲酒、という習わしもあるそうですよ!
柏餅と粽
柏餅は、柏の葉が中々落ちないことから「跡継ぎが絶えない」縁起物。
粽は、粽を川に投げて故人の霊を供養したという故事に由来しています。
古代中国の影響を受けている文化背景がある国は端午の節句と粽が結びついている国も多くあるので「粽食べる?」とか、話を振ってみると反応がありますよ!
(ただし、アレを粽というのか!ということは知らないことが多いので、写真とかで「これは日本語でちまきです~」というワンクッションが必要です)
どうして男の子の日に?!
日本では「こどもの日=端午の節句=男の子の日」ですよね。
では、こどもは男もいれば女もいるのに「男の子の日」となったのでしょうか?
鎌倉時代に「菖蒲(しょうぶ)」を「尚武(しょうぶ)」とかけるようになりました。
そして、「尚武の節句」として、武具を飾って祝うようになったのですね。
そして時代は流れ江戸時代に。
江戸時代以降に男の子の誕生を祝うようになったと言われています。
まあ、昔は武具が必要になる戦は男が行く場所で、女は戦には出ませんでしたからね~
5月の祝日の中で、飾り物、食べ物など、やりがいがあるのはこどもの日ですよね!
折り紙で簡単に鯉のぼりも兜も作れますからね。
留学生と兜くらいは作ってもいいのかなー時間ないなーとモンモンとしています(‘_’)
5月の第2日曜日 母の日
母の日はアメリカから日本に渡ってきて、戦後盛んになったと言われています。
日本ではお母さんへの感謝を伝える日、ですよね!
何が面白いかって、世界各国「母の日」はわりと存在しています。
ただ、国によって日にちが違います。
渡すものや過ごし方も違います。
同じテーマで違う文化が話せるトピックは教室トークとして大活躍!!!
ちなみに・・・「母」は「私の母」なので、旦那さんから見た奥さんは「母」ではありませんよね?
でも、日本では夫婦間でも「母の日」をしますよね。
国によっては、「なんで?」と奇妙に感じるそうですよ。
別に、奥さんに感謝しないという意味ではなく、「奥さんをお母さんにするのはおかしくない?」と。
日本人は「結婚したら、旦那も子供になった」みたいな感覚がある人もいるので、母の日に感謝されても違和感なく受け入れるのでしょうか・・・??
感謝されることが少なすぎて、もはや何の日であっても感謝されると嬉しくて受け入れるのでしょうか?
おっと!!だからどうの、と言う気は全くありません!
私も感謝はいつ何時でも大歓迎です笑
みんながみんな日本で就職、生活をしていくわけではありませんが、就職して長く生活していくことになる学生もいるので、広く浅く知っておくことは相互理解の上でも役立つのではないかと思っています。
今後も授業で紹介していくぞ!