私は、「TECSOL」と「J–SHINE」の資格を持っています。
取得したのは、ワーホリ期間中ではなく、帰国後に改めて取得したのですが、ワーホリでオーストラリアに滞在していたときに「滞在中に資格を取ったほうがいい」とよく聞きました。
ワーホリ中で取得したほうがいいのかどうか、現状を踏まえてまとめます。
*私はシドニーの語学学校で両資格を取得しました。
J -shine、TECSOLとは?
J ~SHINEとは「小学校英語指導者認定協議会」によって認定される、日本の小学校で英語教育を行うのに必要なスキルや知識があると証明する資格です。
国家資格ではありません。認定資格の一つです。
日本の小学校で活用することも目的としているので、日本人に英語を教える場面が対象とされています。
詳細は小学校英語指導者認定協議会の公式ホームページの確認を↓↓
https://www.j-shine.org
現在、日本の小学校では外国語活動として英語の授業が必修化されましたよね。
その先生だと考えるとイメージしやすいと思います。
ただ、現状は、この資格がなくても採用されているそうで、この資格が必須というわけではありません。
資格の勉強のための授業は、日本語と英語で行われました。
もちろん授業の練習は英語でしますが、理論の授業は日本語で行われました。
同じクラスで勉強していた学生たちも日本人だけでした。
TECSOLとは「Teaching English to Child Speaker of Other Languages」の略で、英語が第二言語になる子供(4歳から12歳)に英語を教えるための資格です。
J ~SHINEと違って、認定している協会のようなところはなく、語学学校の各教育機関で認定されています。
学校によっては「TEYL=Teaching English for Young Learner」と呼ばれていることもあります。
内容は同じものだと考えて問題ありません。
こちらは日本国内だけを対象としているのではなく、「世界的に英語を第二言語とする子供」を対象としています。
そのため、授業も日本人だけが対象ではなく色々な国籍の人がいますし、授業も英語で行われます。
どんな人が取得するべきか
ワーホリ中に資格取得を目出したほうがいい人は、「生かす仕事をしたいと思っている人」です。
「なんとなく、不安だから。」「なんかあったほうがいい気がしたから」という人は、取得しても小学校の英語教員になりません。
児童英語の英語教室で先生をすることもないでしょう。
帰国後、大抵は違う仕事をしています。
つまり、その道に進みたくて、そのアドバンテージにしたいと明確に思っていないと、その資格を取得しても特に使うことなく終わります。
中には不安感を煽るようなことを言って、資格取得コースの受講を促す場合もあるそうですが、そこは自分の将来の展望を考えてみて決めるといいでしょう。
なぜ、小学校の英語指導教員や英語教室で先生をしないのかというと、労働環境と給料に原因があると思います。
「夢だった」という人は知っていて目指している人も多いので、資格取得をした後で驚くということはないでしょうが、なんとなく取ったから就職先として考えようかな〜と思って検索すると…
小学校の英語指導者といっても、いわゆる学校の教員ではありません。
正社員の求人は少なく、授業があるときに出勤する業務委託(またはパート)での採用が多いのが現状です。
英語教室だと、企業なので正社員もありますが、給料が安いです。
時間外の準備という労働も考えると、近くのコンビニで働いたほうがちゃんと稼げるということもあります。
「お金じゃない」と言えればいいのでしょうが、生活しないといけない現実があると、帰国後の就職先として選びにくい現状があります。
私の今は?
両方取った私ですが、それもワーホリ後にわざわざ再度渡航して資格取得のためだけにシドニーに行ったのですが…
この資格、全く使っていません。
取得そのものが無駄だったとは全く思っていませんが、活用した就職先に行ったわけでもありませんし、英語を教える仕事もしていません。
子供に対する教育にも携わっていません。
私は、日本語教師として年少者教育に携わりたくて、児童英語教授法から日本語教育に活かせることがあるのではないかと思って資格を取得しましたが、実感としてはまだそのような状況になっていません。
ただ、取得するために勉強したことには意味があったと思っています。
①久しぶりに自分が学習者になったこと
②その授業が外国語(英語)のみで行われることで、自分の授業環境の反対の立場に立てたこと
③養成講座などで話されていた理論の復習になったこと
上記の3点は特に大きな収穫でした。
普段は教員側だけど、たまには学習者側になるのもいいなと実感しました。
(コロナが落ち着いたら、旅行だけではなく久々に語学学校の学生になりたい!数週間でも行けるので)
まとめ
不安から資格取得をするのであれば、そんなに必要な資格ではないと思います。
しかし、英語教育・児童教育関係に進みたいと考えているのであれば、大いに活かすことができると思います。
私はワーホリは「単純に楽しい海外生活だった」で終われたら、色々望まなくてもいいのでは?とも思いますが、もし帰国後のことを考える余裕があれば進みたい方向を考えて、お金を払って取得する必要があるのか問いかけてみてもいいでしょう。
そもそも、日本でも取得できる資格なので、海外滞在中に急いで取らないといけないものではありません。
ちなみに「英語指導」で考えると、「TESOL=TECSOLの大人向けバージョン」「CELTA=英国ケンブリッジ大学認定の英語教育資格」も検討してみてはいかがかなと思います。
CELTAはネイティブ、英語上級者向けの資格なので、ハードルは高いですが信用度も桁違いです。
英語指導の場面は子供だけではないですし、英会話スクールなどは大人の学習者の方が圧倒的に多いのが現状ですからね。
何はともあれ、他の人に言われるがままではなく、一旦立ち止まって方向性を考える時間を作ってみてはどうでしょう?
必要なものが見えてくるし、自分の意志で動けるようになりますよ!