昨日はドリームキラーのような夢のない話をしましたが、今日は「それでも日本語教育とか関わりたい!」と思う人に向けた内容です。

一言で「日本語教育」と言っても対象者や環境は多岐にわたります。
そのため、この環境下では何もできないのではなく、できることが少し減っただけ。(その減ったというのが、厄介なのですが…)

日本語教師としてはどんな関わり方ができるのか紹介してみます。

①オンラインで教える環境を整える

競争が厳しいとはいえ、オンラインは自分で動き出すことができる環境です。
チャンスがあるので、そこを逃す手はありません。

オンラインは参入が簡単という利点があります。
一方で、自分の都合に合わせて辞めることもできるのです。
始めた時から辞める話かよ!という感じですが、今は大事な点になると思います。

もし日本語学校で教えたいと考えているとしたら、本格的に学校への出勤が増えてきたときにオンラインのレッスンまでは手が回らなくなるかもしれません。
その時に日本語学校に重きがある場合、辞めにくい環境でレッスンを持っているとどっちつかずになって大変ですよね。
でも、自分のペースでレッスン回数を調整したり、レッスンをやめたりすることができる環境であれば始めやすいです。
もちろん、既存学生がいる場合は誠意を持った対応が必要にはなりますが。

「教える経験がほしい」という人はオンラインでも経験は積めます。
クラス形態ではないことも多くありますが、教科書分析のきっかけにはなりますし、文型の理解にもつながります。
オンラインのレッスンけいけんが無駄になるということはありません。

②地域の日本語教室に問い合わせる

多くの場合はボランティアでの運営をしていますが、「外国人と交流を図る」という目的は達成できると思います。
こちらは地域によって「日本語の授業」としているところもあれば「交流の一環」としているところもあるので、問い合わせてみるまで自分が理想としている形と同じかどうかはわかりません。

ただ、「何かしたい」とウズウズしている人は一歩踏み出すきっかけになるでしょう。
中には「ここでしか日本語を練習する機会がない」とい人もいますし、留学生などではなく生活者が多いので、日本語学校とは違った経験ができるというのも、広い日本語教育界の一端が見えて有意義な経験につながるのではないでしょうか。

前述の通り、ボランティアの運営が多いので、収入はないことも想定に入れておいた方がいいかもしれません。
自分のお財布事情と照らし合わせて検討してみるといいでしょう。

③自分でコミュニティーを立ち上げる

これは簡単には成功しないかもしれませんが、いっそのこと「自分で」立ち上げてしまうというのも手です。
どこかに所属することを前提とせずにコツコツと自分で環境を作り出してしまうというのも今の時代ならできることですね。

日本に現在滞在している外国人は、留学生、仕事での滞在、永住者などさまざまな人がいます。
外国人だからといって学校に通いたいというニーズだけではありません。
他のニーズにも目を向けて、そこにアプローチすることができれば、自分が理想とする環境を自分で作り出すことに成功するかもしれません。

④YouTubeなどで教材を作って配信する

こちらも短期的にお金につなげるには少々厳しいように思いますが、最近はなんでもYouTubeで学ぶことができる時代です。
それはどこの国であっても同じこと。

教える、教材研究をするなど、いつか学校で教えることを想定して、授業を配信するというのも新しい経験値ですね。
長い目で見ても大丈夫な余裕がある人は挑戦してみてもいい分野ではないでしょうか。

まとめ

日本語教育は留学生だけが対象ではありません。
ちょうど登竜門の一つである「日本語教育能力検定試験」が終わったこのタイミング。

有資格者として動き出す人も、残念な結果に肩を落とした人も、日本語教育との関わり方はいろいろあります。
気持ちがある人には道が開けると思います。(そうであってほしい)

このコロナの厳しい環境下で、私も身の振り方を考える日々ですが、お互いにどのように進むのが自分の理想なのか考えたいですね。