最近はオンライン授業も取り入れられて、授業準備のICT化が進んだと思います。
いろいろなものを紙からデジタルに変えたのではないでしょうか。
とはいえ、対面での授業も再開しつつあり、あえて紙を使用したほうがいいものもあるかもしれません。
私が、対面授業でも紙をやめてデジタルで管理しているものを紹介します!

①絵カード

みんなの日本語やできる日本語など、主要テキストで使用されている教材は、公式の絵カードが発売されているものも多いですよね。
CD-ROMで販売されているので、それを取り込んでそのまま保存しています。
使用するときは、テレビやプロジェクターに映すだけなので楽です。

フラッシュカードのように使用する場合でも、準備しておけばランダムに映すこともできるので問題ありません!
絵カードを板書などで常に見えるようにしておかなければならない場合は、その分だけ印刷すればいいだけです。
公式のイラストだけではなく、「いらすとや」などの自由使用ができるサイトのイラストを活用することも多いですよね。
そのイラストのタイトルを変更して保存しておけば、自分のイラストストックになるので毎回検索する必要もなくなってイラスト検索時間が短縮できます。

絵カードが教卓からなくなると、スペースが広くなっていいですよ!
荷物もかなり減るのでこれは今すぐ紙ベースをやめましょう。

②フラッシュカード

文字しか書いていなくて、基本的には活用の口練習などで使いますが…
これも、セットで持ち運ぼうと思うと荷物になるんですよね。
「めくる」という動作そのものは、パワポでやっても問題ないですよね。
しかも、データで残しておくと、その活用の導入日ではなかったり、思いのほか定着していなかったり、文型導入しようと思ったら活用の復習からしないといけなかったりする時も、数回クリックするだけで使用できます。
急な場面でも対応できるので、いいですよね。
初級の活用が多いときは、授業時間が少し余った時の練習に使うこともできますし。

③文法導入の流れ

「みんなの日本語」を例にすると、場面設定(+小芝居?)⇨文型提示⇨接続確認⇨音読みたいなことをしますよね。(全文型をこの通りにしているという意味ではありません)
この中で板書したほうがいいものは何でしょう?
板書するということは、「目の前に残しておきたいもの」です。
私は、この中のものは板書しなくてもいいものだと思います。

場面設定は謎の小芝居を一人でするより、視覚情報を示してやったほうが分かりやすいです。
そもそも、「ここはスーパーです」とか言うだけで場面設定だと言うのだとしたら…学生は混乱します。
その設定を覚えていられる学生はいいですが、次から次に増えていく外国語の情報を浴びていると、いざ肝心な文型のところで「なんだっけ?」ということだって起こります。
聴覚情報に依存した導入は理解させる情報としては甘いと思います。
かといって、毎回その場で絵を描くのか?
画力と時間的余裕があれば、それも面白くていいかもしれませんが、授業時間はそうはいかない学校が多いですよね。
ということで、場面設定や場面の解説は視覚情報が使えるように準備したいものです。

文型提示では、「これは[ペン]です」とか、書くわけですね。
初級の最初は「書き順を見せたい」「メモする時間を確保するために」など、先生によっては手書きに意味があるという人もます。
そういう方針の学校、先生なのであれば、それは個人の判断なのでとやかくいうことではありません。
ただ、教科書の練習Aにも書いてあるし、発話の機会を増やしたいのであれば、書く時間を減らす必要があります。
だとすると、書かせる前提の文型提示はしなくても大丈夫です。
何度も何度も見せればいいのです。
そして、接続に関しては翻訳本に記載があるので、不要です。
学校によって、翻訳本は使用していないと聞きますが、私は積極的に使用すればいいのに。と思っています。
翻訳本に書いてあることを「メモ」させる授業は教室でする必要はないですよね。
導入の流れで、接続ももちろん確認はしますが、ずっと板書で残しておかなくても大丈夫ではないでしょうか。
(もしくは、必要であれば、接続のスライドをそのまま表示していればいいかと。)

さあ、パソコンを有効活用しても、できそうな気がしてきませんか?
ちなみに、これをデジタルで準備しておくと、急にオンライン授業をすることになっても対応できます。

まとめ

他にもありますが(私は、コロナ前から少しずつ、いろいろなものをパソコンで管理するようになったもので)、今回は、「誰もが使う」「今すぐ変更できる」3つをあげてみました。

個人的には教科書も含めてパソコンに入れて保管したいものですが、学校によって、主任の意見によって、さまざまな方針ややり方があるので、個人で動けないところに関しては従う必要もあります。
上手にお互いの妥協点を探していきたいものです。

全てをデジタルにすればいいというわけではありませんが、それで効率化が図れるなら…時代ですね笑